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起きて日常、寝て日常。

 ここには破もなく急もなく、 とりとめなく節操なく知識なく事件もなく全て世はこともなし。

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2024.05.03 (Fri)
Category[]

宇宙食、再び

 地を這う獣だったヒトは、いつか空を飛ぶようになった。
より高く、より高く。蒼穹の底を突き抜けて、宇宙へ。
しかし、かつて神の座と仰いだ場所を見下ろすことができても、ヒトは食わねば生きてはいけぬ。ヒトは神にはなれなかった。

 空の蒼を抜けて地の青を見た人でさえ、腹は減る。
まして、地を這い続けるわたしなど。

 おなかがすいたらぐうぐうぐう♪
空腹である。お菓子の買い置きはなく、食パンは今朝費えた。仏壇に供えてある家族の共通財産に手を出すのは、死後ご先祖に怒られそうで嫌だ。
くっ・・・・・・村で最強の粗忽者と謳われたわたしが、兵糧攻めに敗れるとは・・・・・・っ。何たる、何たる不覚っ。
歯噛みしながら押入れをあけたら、出てきた。
去年購入し、そのまま忘れていた、かの保存食。
天より高き場所に昇ることよりも、地上を選んだ草の根の英雄。

「散財」1年ぶりの更新 「宇宙食」第2章

おしながき

 毎度レビュー以外の文章が長くて申し訳ない。
今回も宇宙食である。

 4種類とも製造者については表記がない。販売者は全て同じ。宇宙食にも使われている製法でつくられているが、実際に宇宙で食べられたものではない旨、ストロベリーショートケーキに注意書きがある。
その製法とはフリーズドライ。軽く検索したところ、凍らせて、さらに真空状態にして水分をとばす方法と理解した。

 そんなことより、空腹だ。早速食べてみる。

1 たこやき

h08-1.jpg

 袋を開けると、ふんわりとソースの香りがする。
中身は4個入り。まさにたこ焼きの外見だが、小さい。500円玉を一回り大きくしたくらいの一口サイズだ。以前の宇宙食アイスが、大きいけれどぼろぼろ とくずれて食べにくかったことを思うと、これは嬉しい。不毛の宇宙に出て食事をこぼすのはあまりに損失が大きい。いつも食物を地上の重力に委ねているわた しは考える。
ソースが別添というわけではない。それでもソースのにおいがするのだから、すでに本体に味がついているようだ。

 食べてみる。表面は少しだけ固め。ガリリと噛み破ると、サクサクというにはわずかにザクザク。ザクザクというには少々サクサク。
美味い。たこ焼き味のスナックをさらにたこ焼きにした味。加工前が本物のたこ焼きなのだから当たり前か。

 原材料には、キャベツのほか、紅しょうがに揚げ玉、もちろん蛸も記載されている。「かつおだし」が材料に入っているのがポイントが高い。個人的に。

 カッターで割ってみた。ちゃんと蛸が入っている。結構大きい。
蛸のある部分とない部分を別々に食べてみる。前者はガリガリとしていて、後者はサクサクだ。食べたとき、すこし歯ごたえを感じるのは蛸の食感か。

 結論。好きな味。リアルなスナック菓子感覚。

2 プリン

h08-2.jpg

 パッケージを開けてもあまり香りを感じない。わたしは鼻があまり良くないので、そのせいかもしれぬ。
・・・・・・なんだかプリンぽくない。表面のざらざらした、卵色の塊が3個。そしてわが愛するカラメルソースはないようだ。哀しい。

 哀しみを抑えつつ口にいれる。
塊はさらりとほどけて、あとは粉。粉っぽい。和菓子の落雁を、食感の悪さを極めて作ったような印象。
甘い。すごく甘い。
さらに食べた後でべたべたねばねばしたものが歯茎のあたりに残る。

 なんと言うことだ。あの美味なるプリンがフリーズドライにするとこんなことに。プリンを凍らせたお菓子はそれなりにおいしいのに。フリーズはいいがドライは鬼門か。

 結論。プリンは地上に限る。

3 エビグラタン


 2個入り。
小さなカップに入っている。弁当用冷凍食品のグラタンそのままの見た目で、思わず笑ってしまう。光沢を消した出来のいい食品サンプルのようだ。真ん中のえびが豪華に見えて、小さな幸せを感じる。
ホワイトソースとチーズの焼けたにおい。すなわちグラタンそのものの香り。これは期待が持てる。

 カップとグラタンはくっついてはいない。グラタン部分だけ手に取って食べられる。
軽い食感。さくさくほろほろのソース部分。
適度な歯ごたえ。ざくざくのえび。

 食べた瞬間は味が薄いように思うが、すぐに濃縮されたグラタンの風味がやってくる。味はむしろ濃いほうだ。
美味である。

 結論。外見から沸き起こる期待を裏切らない味。

4 ストロベリーショートケーキ

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 本来のケーキがあまり香りのないものなので、嗅覚による印象は強くない。ただし、鼻を近づけるとイチゴのみずみずしいにおいがする。

 グラタンについで、ケーキそのままの見た目。スポンジ2層とクリーム2層、一番上にジャムという5層構造。普通のケーキのまわりにまいてある透明フィルムもそのまま再現している。
ただ、クリームをよく見ると非常に細かい粒状で、食べたときの粉っぽさを予想させる。

h08-5.jpg

 あまりにも「ケーキ」なので、皿にのせてフォークを添えてみた。
違和感がなくていい。このまま誰かに出してみたい。

 ではいただきます。フォークは使わず手づかみで失礼。
ケーキなのに弾力がない。他の宇宙食と同じほろほろの食感。しかしすぐとけてしまう。食べ応えがないわけではないのに、何か幻を食べているようなおかしな感覚。

 試みに各層を別々に食す。
スポンジ部分は、ものすごく柔らかく作ったラスクのようだ。それでも味がスポンジケーキなので脳が混乱する。
クリームは予想したほどには粉っぽくない。少し粘度があり、クリームとしての体裁を保っている。
ジャム部はカリカリ。味はきちんとイチゴ味。

 そしてやはり甘い。甘いのだが、食感がさらりとしているので、食べにくいというほどではない。

 結論。見た目と食感のギャップで、あまり味に気がまわらない。 

まとめ

 以上。
フリーズドライ加工していない元の食べ物のほうが美味しいのはもちろんだが、話の種に食べるにはよろしいかと。無論来るべき宇宙旅行時代に備えての予行練習として試してみるのもまたよし。
水分がまったくないので、食べるときは傍らに飲み物を置くことを推奨する。

 空腹も慰められたので、報告終わり。

 ここから余談。
ストロベリーショートケーキのあまりのケーキらしさに感動し、フォークを添えてみた管理人。魔がさしてフォークを使って普通のケーキのように食べてみようと試みた。

フォークで切ろうとする。押し返されるフォーク。かたい。
さらに力をいれる。ぐっと、押し付けるフォーク。
結果。

 惨事に。

 ・・・・・・手づかみで気軽に食べられるのも、宇宙食の魅力ですね!

 もうひとつ蛇足。  1年前に買ったものは、賞味期限が切れていた。  人類がフリーズドライ製品を持って、アルファ・ケンタウリに行く日は遠そうだ。

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2007.07.23 (Mon)
Category[散財(放置中)]

山吹色のお菓子


「ではご家老様、領内の漆器はこの天竺屋めが一手にお取り扱いということで・・・・・・」
「ふむ。欲の深い男よ。しかし天竺屋、これは高くつくぞ」
「ふふふ、承知してございます。変わり映えのしないものでございますが(菓子箱をすっと家老の横へ)」
「(菓子箱のふたを少しずらして中身を確認)む。なによりのものじゃ」

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 Shall we 賄賂?(注:犯罪です)
時代劇で、そのパロディで、一度は見たことがあるシーン。悪いことだと分かっていても、小判の並べられた菓子箱に憧れたことはないだろうか。
リベートそのものに憧れるのでは断じてない。

 封筒に入った札束?なんだその情緒のなさ。
銀行振り込み?とんでもない!恥を知れ。

 菓子箱に奥ゆかしく包まれているかと思えば、中身はあられもない現金。ろうそくの火に鈍く光る金色。心がくすぐられるようなそのシチュエーション。
彼らはその菓子箱の中身を、後ろめたさと洒落っ気から、こう呼ぶ。

 「山吹色のお菓子」と。

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 というわけで「山吹色のお菓子」である。
長らく更新のなかったこの「散財」コーナー。無駄遣いをしていなかったわけではないのだが、コンテンツをおこすに至る商品がなかったのだ。お菓子のおま けもこれぞというものは発売されないし、フィギュアも好みの物が出ないし、ああ、我が無駄遣い史に冬の時代来る!と嘆いていた。あれ?それなのになんで毎 月毎月金欠なんだろう・・・・・・。(長考の後)まあ、そのことについては後でじっくり検討するとして。
そんなマイウェブサイト的に不毛の季節に、救世主があらわれた。我が琴線にふれてふるえて大波になる。
それがこの「山吹色のお菓子」。

 ありていに言うと、お菓子である。パッケージに凝ったお菓子。
帯封をした小判ひとかたまりがお菓子の個包装の外装であり、中にパイが入っている。包装に比してかなり小さい印象だが、美味い。ほんのりとバターの香る しっとりとしたパイ生地に、隅のほうまで胡麻餡がはいっている。箱に入ったお菓子はあたりはずれが多いイメージだが、これは合格だろう。
しかしわたしにとってこの商品の本当の価値は味ではない。名前、見た目、それに尽きる。

 ブラウン管にずっと見てきた。料亭で廻船問屋が代官に菓子箱を渡す姿を。繰り返し繰り返し。
これをやっている人たちは「悪役」であるということを示す記号。それはワルイコトだが、正義の味方の活躍と善い人たちの誠意を鮮明にする大事な場面。

 その大事なシーンに出てくる重要な小道具に、憧れないことがあろうか。
賄賂はよくない。でも悪に魅かれるもまた人の性。魅かれてしまうくらい時代劇の悪役たちは魅力的だった。
それに「ちょい不良」とかいうの、流行ったんでしょ?いいじゃん、菓子箱の小判。ロマンだよ。

 そんな下地があるところに「山吹色のお菓子」。これを買わずに何を買う。即注文。

 かくて、夢はかなう。
菓子箱の中のくすんだ光。ドラマの中でやりとりされたあれが手元に。

 なにより合法。これ、小市民的に重要。
発送伝票の品名に「山吹色のお菓子」と堂々と書いてあるので、運送業者に誤解された可能性はあるものの、法的にまずいことはしていない。

 公式サイトや箱に同封されていた栞にある汚職侍と悪徳商人の絵などを見ると乗せられた感が強いが、いいのだ。これはわたしのための商品だ。後悔などない。

 ただ、ひとつだけ不満点をあげるとすれば、ちょっと、かなり、値段が高い。包装コストを考えれば仕方ないのだが。
賄賂は犯罪。甘い汁を吸っても結果的に高くつきますよ、という教訓なのかもしれない。

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2006.09.11 (Mon)
Category[散財(放置中)]

写真からつくるオリジナルフィギュア

 SFには相手の姿が立体映像で出る通信機が出てくる。平面を立体にするということは今という一地点から次の地点へのステップアップといえる。 二次元から三次元への跳躍を経て、映像は記念碑となる。記憶を記憶のままに残したいという人の願いがそこにはある。

 と、国語の試験問題に出てきそうな文はどうでもよくて、「オリジナルフィギュア」の話だ。

 ある日我が家に届く厳重に梱包されたひとつの箱。はやる心を抑えて梱包をとくとそこには。

 うわあ、うわあ、うわあ!(床をごろごろ転がりながら)。

 あの写真が三次元になって収まっていた。

 すごい、お見事である。「格好いい感じで」と漠然と指定したポーズはすっと立ったその姿に具現していた。指定した服はそのままだし小物も小さいながら華を添えている。
そしてなによりその表情。思い出が思い出の形をしてそこに。

 うわあ、うわあ(ごろごろ)!

 落ち着いて説明すると、人物、ペットなどの写真からフィギュアを作ってくれるサービスである。作ってほしい表情の写真を送るとそれを立体に起こしてくれるという立体もの好きにとってはたまらないサービスだ。
もちろん一点ものなので、コレクター欲もほどよく刺激する。

 今回製作を依頼したのは造形工房BLOCK。 値段は検索で出てくる同種のサービスの中では少々高めだが、その分上から下までオーダーできる(安いところは顔だけ作って体は既製というところが多い)。 つまり、服装からポーズ、微妙な首の角度にポイントとなる小物まで全部注文できるのだ。服だってスーツだけでは物足りないのでスリーピースで、とか、男な のに女物の襦袢を羽織っているのがおしゃれなんだ、とか、エプロンの肩紐は背中で交差していないとヤダとか、そんな特殊な嗜好にもばっちり対応してくれ る。全体の印象を決めるのに体はかなり大事であることを思えば、こだわりたい向きにはやはりフルオーダーは魅力だ。
ちなみにフィギュア製作をしてくれるところにはそれぞれ作風があるので、自分の好みに合ったところをみつけるのも大事。

 注文後わくわくしながら1~2ヶ月待っていると、思わず呼びかけたくなるような素敵なフィギュアができあがる。呼びかけよう名前を~♪(ビューティフルネーム)

 写真もいいが、立体ものが好きならおすすめのサービス。立体を写した平面がもう一度立体になるのは感動的ですらある(まだ床を転がりながら)。

2006.05.12 (Fri)
Category[散財(放置中)]

宇宙食 アイスサンド

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宇宙に憧れる。広大というにはあまりに広く、暗く冷たくまた明るく熱い。
そこに行くことができるのはまさしく精鋭といわれる人たち。知識と情熱、経験と訓練。内に宇宙を秘めたる者だけがその神域に達することができる。
心は箱庭、体は風船、嗜好は超インドアのわたしとは対極にあるのが宇宙飛行士だろう。
だからわたしは宇宙飛行士に憧れ、気分だけでもとこれを買ってみた。

宇宙食、アイスサンド。

 何だ宇宙から一気に食べ物の話かよというなかれ。宇宙飛行士だってわたしだって物を食べねば生きていけないという点では共通なのだ。みんなみんな食べているんだ友達なんだ。

 このアイスサンドには「スペーステクノロジー認証マーク」というものがついている。どういうことかというとNASAのお墨付きということだ。NASA開発の技術を利用して作られているらしい。

 原産国はアメリカ合衆国!宇宙だ宇宙だ!
輸入元は(株)富士コスモサイエンス!宇宙宇宙!
名称は菓子!う・・・ちゅう・・・?
まあとにかくなんか宇宙である。これは食べねば。

 中身はココアビスケットにバニラアイスをサンドし水分を除去したフリーズドライのお菓子である。水で戻さずそのまま食べる。見た目は分厚くて粉っぽいクッキーだ。
では、いただきます。

 甘い。そして粉っぽい。食べれば食べるほどぼろぼろとこぼれていく。味はアイスクリームというよりちょっと変わったクッキーという感じ。ビスケット部分はかりかりでアイス部分はほろほろと食感が違う。
正直もっとこう、とんちんかんな味で「こんなの食べるなんて宇宙飛行士は大変ですね」と結ぼうと思っていたのだが、お茶で甘みを流しながらなら十分食べられる。  ネタとしては面白くないが、話の種にはいいだろう。

 しかし、こんなにこぼれるものを毎食食べるなんて、宇宙船の中は掃除が大変そうである。宇宙掃除機とか宇宙ほうきとか秘密兵器があるのかもしれない。

 

2006.03.15 (Wed)
Category[散財(放置中)]

藤田喬平ガラス美術館・秋乃宮博物館

 宮城県松島町の松島海岸へ行ってきた。
そこで立ち寄った美術館、博物館が面白かったので紹介。

藤田喬平ガラス美術館

Webサイト

 松島の主要観光地が集まるエリアからちょっとはずれた場所(でも十分徒歩圏内)にある瀟洒な門構えの美術館。
ガラス美術館というので、観光地に売っているちょっと高級な食器のさらに親玉みたいなのが飾ってあるのだろうと想像していたが、さにあらず。
ガラスが「美術品」になるとはこういうことか、と目を開かされるような美しい展示品の数々が並ぶ。
酒が美味くなりそうなとっくり、ほっとするような明かりのランプ、野菜を模したオブジェなどから何をいれるかわからない大きな蓋つきの器まで種類も豊富。

 「何を入れるかわからない」といえば、外国で展示した作品を見て、「これは何を入れる器か」と聞かれ「夢を入れるんです」と答えたという逸話が紹介されている。 この器にいれておけば夢も腐らずいつまでも生き生きしているだろう。

 さらに展示方法も凝っている。展示室への入り口が幻想的なトンネル風になっていることをはじめ、 木の枝をからめたオブジェが装飾として展示室のポイントになっていたり、ランプシェードはガラス張りの小部屋にぶら下がっていたりと、 見学者を楽しませる工夫が随所にある。

 また、併設する洋風の庭は広く、チャペル風の建物や池などビューポイントには事欠かない。

 うれしいのは展示室も含めほとんど全てが写真撮影可というところ。
写真を撮りたい!きれいなガラスも写したい!どんな風に撮るのか考えるのが楽しい!あとで見返すのが旅の醍醐味!という ミーハーな観光客に応えてくれる。

 有料の展示室を見終わるとお茶を出してくれる心遣いも素敵だ。それを除いても接客は一流だった。

 松島にいくつかある美術館、博物館のなかでも特におすすめ。入館料は1000円と高いがそれだけの価値あり。


秋乃宮博物館

Webサイト

 ごく普通の土産物屋の2階という意外な立地の博物館。
当然というか必然というか「博物館」というには狭いのだが、これがなかなか馬鹿にしたものではない。

 キャッチフレーズは「大正昭和の玉手箱」。大正から昭和50年代あたりまでの生活用品を色々展示している。
趣味でやっている古物屋と古本屋が合体したような展示で、それだけならざっと流してみて終わりだ。

 だが、ここのすごいところは、色々な展示物が触ってもOK、撮影もOKなこと。

 さわってきたとも。
欽ちゃんが表紙の『週刊平凡』を立ち読みし、足のついたテレビのチャンネルを回し、レコードの棚に何があるか確かめ、 教師用の巨大木製三角定規の重さに驚き、レバー式のパチンコ台で玉をすっからかんにし、ベーゴマを回すべく努力し、タイプライターをぱちぱちいわせ、 パーマンのヘルメットをかぶって写真を撮った。

 驚いたのは人力車(本物)の横に「乗ってもいいです」の張り紙があったこと。おいおい普通「危険ですので触らないで」ではないのか(嬉しそうに)。 残念ながら自分の体重に不安があって乗りはしなかったが、引くまねくらいはしてくればよかった。

 この手のものに興味のない人に薦められるわけではないが「大正」「昭和」「レトロ」などのキーワードに反応する方はぜひ。ガラス越しでないリアルな「あの頃の暮らし」と遊べることうけあい。



 以上、宮城県松島町のおすすめ博物館2館。
立地や展示などが対象的な2館ながら、共通することは見に来る人が主体的に楽しめること。
写真撮影や展示物に触れることが必ずしもいいことではないし、それが不可能なことも多々ある。
でも「楽しむために働きかける余地がある」というのは、そのものに対する印象を大幅に良くするものだなあと感心した。うちのサイトも見習わないとなあ。サービス精神が足りないよなあ。

2005.09.16 (Fri)
Category[散財(放置中)]

アルフレックス 風車の弥七、霞のお新



2003年6月24日に我が家にやってきた風車の弥七・霞のお新フィギュア(28000円)。時代劇フィギュアの雄アルフレックス製。

 これはもう「待ちに待った」という表現がぴったりの一品。
なにせ風車の弥七は幼稚園以来ずっと見つづけている『水戸黄門』の影のヒーローである。弥七は『水戸黄門』のなかでも「特別」なのだ。
さらにその女房であるお新も、色っぽくかつおおらかで優しい素敵な女性。その2人がセットでフィギュアにとなればそれは買うしか!

 さて、商品。残念ながら、プロトタイプのほうが似ているように思われる(メーカーの公式BBSでは評判がいいので、これはそれぞれの見方によるのだろう。わたしの弥七夫婦への思い入れが深すぎるせいもあるかもしれない)。
だが、凡百のメーカーが作るよりははるかにいい出来だし、優しげにも厳しげにも見える表情はすばらしい。特にお新の造形はまるで観音か聖母のような深みがある。

そして箱から取り出し、並べる。遊ぶ。……いい。すごくいい。まぎれもなく弥七・お新だ。ちょっと手を動かしたり首を傾けるだけで、人形に血が通う。最初は惜しいと思った顔も気にならない。だって弥七だし。

興が乗って、飾るところがなくてしまってあった他の時代劇フィギュアまで出してきて遊んでしまった。遊ぶほどに楽しみが広がるというのはいいおもちゃの証拠だ。メーカーに「こんな素敵なものをありがとう」と言いたい一品。


2005.09.16 (Fri)
Category[散財(放置中)]

大人の科学 大江戸からくり人形

 学研「大人の科学」シリーズの中のひとつ、「大江戸からくり人形」。茶運び人形が自分で組み立てられるキットである。税別5900円。

 トイザらスで友人が「こんなものがあったんだけど」と差し出した箱を脊髄反射のスピードで籠へ。値段なんて見ちゃいねえ。
からくり人形といえば、子供のころの夢ではないか。自分で組み立てたぜんまいと歯車とばねが噛み合いからみあいただそれだけの作用で動く、これをロマンといわずして何という。給料日前だとか収納場所だとかそんなことは思案の外。レジに向かう足取りに迷いはなかった。

 組み立ては、簡単ではないが難しくもない。部品が工程ごとに小分けしてあるなどの配慮もあり、ある程度の年齢であれば、ちゃんと組みあがるレベル。というか、不器用者のわたしでも完成したので、一般的な人ならばかなり容易にできあがるのかもしれない。

 ところが、これ、最初は動かなかった。調整してくれた友人によると各所の摩擦力にぜんまいのちからが負けていたのだろうとのこと。ゆがみがないように組めば大丈夫なのではないかとのアドバイスだった。

 さて、調整も終わって、いよいよ本番。人形が手に持っている盆に付属の湯飲みを乗せる。

 ががががが。

うごいた!昔夢見たぜんまいと歯車とばねの競演。

おじぎ。
転回。

 すごい!コンピュータも何も使っていない人形が前進し首をもたげUターンして戻ってくる。しかもこれを自分で組み立てたのだ。あの頃の憧れが今ここにある。
欲を言えば、ぜんまいを一杯に巻かないと、部品同士の摩擦力で途中で止まってしまうのが難だ。これは自分の作り方に問題があるのだろうし、ちょっと手で押してやればまた動き出すので、まあよしとしよう。

 蛇足だが、この商品を買ったときのレシートが「オオエド カラクリニン」となっていて時代劇のタイトルみたいで面白かった。必殺シリーズの名作だそうです。「からくり人」。

 アトムが生まれた年に、ぜんまいじかけのからくり人形。また楽しからずや。


2005.09.16 (Fri)
Category[散財(放置中)]
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