「行儀よく」するのはなかなか難しい。
例えばわたしは体重が非常に重いので、正座したときに足がしびれやすい。これは「行儀」という言葉の精神からはずれた身体的な問題なのだが、正座を長くしていられないことはあまり感心されない。
例えば、わたしは食べ物をよくこぼす。こぼそうと思ってすることではない。箸もフォークも使い方はわかる。ただひたすらに不器用なだけである。これは単に技術的な問題であるにもかかわらず、ぼろぼろとこぼして食べていれば眉をひそめられる。
このように「お行儀よくする」とは精神だけの問題ではなく、身体的、技術的理想像の実現をも求められる高度な美意識だ。日本人として生まれて長いが、なかなか体現するには至らない。
行儀のよい人への道は遠い。いや、なんとも奥深い。(マウスを使っていないほうの手でお菓子をつまみながら)
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