汚い話あり。注意。
長く続いた曇天にようやく晴れ間が見え、心明るく足取りはずませ散歩に出た。犬も何となく嬉しげで、自分が手に持ったスコップも心なしか軽い。
秋の虫がしばし休息する草むらにトンボの羽を通して光が降る。夏と秋の交差点を自分と犬が連れ立って渡る。
そんな穏やかな気持ちであったので、犬の糞の始末もすいすいと済ませ。
済ませる、つもりだったのだが。
スコップだと思って持ってきたのが、犬の毛をすくためのブラシだった。
いつもより身体が軽いのも道理。持っているものが物理的に軽かったのだから当然だ。陽光を見上げるひまもなく、慌ててスコップを取りに戻った。秋の陽は、走るには少し熱かった。
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