菓子店の店先にポスターがあった。餅、飴、求肥、焼きもの、打ちもの、流しもの、銘も意匠もとりどりの和菓子の写真が載っている。季節の風情を表現した菓子も多く、色も鮮やかで華やかだ。
その中でひとつ、写真は大きいがずいぶん地味なものがあった。丸くて白くて、ところどころ黒の点がついている。
なるほど、これはサッカーボールだ。風景や自然物、昔ながらの習俗だけでなく、こういった現代風のものも取り入れてしまうとは。たしかサッカーは冬の季 語になっているはずだからおかしくはない。和菓子も日進月歩なのだ。和菓子職人もアンテナが高くないと一流にはなれないのだろう。伝統を守りつつ新しいも のを取り入れていく姿勢は尊敬に値する。
職人さんに敬意を抱きつつ、ポスターをしみじみと見る。
丸くて白くてところどころ黒の点があるお菓子の下には、「豆大福」と説明がついていた。
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