地元で祭りがあると知ったのは散歩の途中だった。
雲と空が交じり合う空から風が吹いて、かすかなお囃子を耳に届けてくる。
家々の軒には提灯の赤と紙垂(しで)の白が揺れている。
道路の先に神輿らしき屋根を見た。なんと普通に車列に並んでいる。
ということは人の手で担いでいるのではないだろう。車でお連れするのが最近の神輿事情なのだろうか。少々情緒に欠けるきらいもあるが、交通規制の必要もなく進行がスムーズで神輿が揺れることもないので神様も楽かもしれない。
それにしても神輿が通るというのに沿道の人の少なさはどうだ。軒を飾る信心はあれど、神輿を見送る時間はないのだろうか。確かにあんなに静かに進まれては家の前に神輿がきたかどうかはわからないが。
色々と想像しているうちにその「神輿」が前進し近づき横を通り抜けていく。
あ、あれ、霊柩車だ。
乗っているのが神様か仏様かの違いなので、見間違えたのはしかたがないと思う。
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