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起きて日常、寝て日常。

 ここには破もなく急もなく、 とりとめなく節操なく知識なく事件もなく全て世はこともなし。

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2026.02.06 (Fri)
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鋼の波を越えぬもの

 夏の盛りに岩手県北部をドライブしたときのことだ。ある駐車場に「ろしあ」とペイントされた除雪車が停まっていた。
来るべき冬に備えて今からメンテナンスをしておくのだろう。東北の夏の短さを思い、白銀の冬に心はとぶ。
ロシアの文字はどんな寒さにも負けない気概を示したものだろうか。それともこの除雪車そのものがロシア産なのかもしれぬ。遠い冬の大陸から、巨大な鉄の船が、物言わぬ重機を乗せてくろがねの海を渡る。なんという硬質な叙情。

除雪車が越えてきた海を心に描いているうちに、窓の景色はどんどんかわる。
西根町。鉱山で働いていた人たちのために発展した商業地。道は商店街を抜けていく。
松尾村。その鉱山があった村。鉱山は既に閉山し、今では廃墟好きの憧れの場所となっている。本日は素通りするが、いつか訪れてみたいものだ。
山ひとつこえて安代町。立派なスキージャンプ台があると聞く。スキーの町なのだ。

ん?安代町?安代?あしろ?
先ほどの除雪車に書いてあった文字は確か。

灰色の大海を進む鉄の船のイメージは幽霊船のように消えて、車内に再び夏が戻った。
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2009.08.26 (Wed)
Category[日記]
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