ラーメンを煮る。時間は3分。キッチンタイマーをあわせて、煮立ったお湯に乾麺を投入する。
わざわざタイマーで時間を計るのかと驚かれることがあるが、当然のことだ。このインスタント麺を知り尽くし試食しつくした開発者が、3分でちょうどいい 硬さになるように調整してくれた心遣いを無駄にしてはならぬ。一生のうちに食事できる量は決まっているのだから、一食一食ができるかぎりおいしくいただけ るように、できることはすべからくすべきである。そもそもきっちり計らないで勘で上手に煮えるほど、自分は料理スキルが高くない。
カップラーメンについては、お湯をいれる瞬間にやかんで手がふさがっていてタイマーのスイッチが押せない大きな問題があった。その後、タイマーを3分数 秒にセットしスイッチをいれてからやかんをもち、ちょうど3分までカウントダウンが進んだらお湯をいれることを思いつき、めでたくジャスト3分で作れるよ うになった。人生は少しの工夫でよくなるものだ。
さて。鍋のなかの麺が透明度を増してきた。そろそろ煮える時間のはずだ。タイマーを確認する。
……。
残り時間は依然として3分のまま。
タイマーをあわせただけで、スタートスイッチを押すのを忘れていた。
まあね、こんなのは味見しながら硬さを調整すればいいのだ。ひとそれぞれ好みもあるし。だいたい3分正確に煮ても盛り付けて配膳するうちにのびるしさ。いいんだ。ひとそれぞれ適宜適当に煮れば。
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