隣町にある洋品店に行く。ガラスにはあちこちに「歳末謝恩セール」と貼ってあった。これはいいときに来たようだ。ほしいものが安価で買えるかもしれない。
期待しつつドアをあけて店内へ。すると入り口の横に立っていた店員さんが、すっとバケツを差し出してきた。
バケツ。比喩でもなんでもなく庭仕事などで使うあれだ。我が家にも同じ型のものがある。
服屋でバケツ……?何故だ。そぐわない。おかしいだろう。
冷静に考えるのだ。店の入り口で渡された入れ物だから、つまりこれは。
店員「ご来店の皆様にさしあげておりましたので」
あ、セール中の来店記念品でしたか。庭で色々育てている人が多い地域性にぴったりですね。よく吟味していらっしゃる。
よかった。
変わった買い物かごですね、と口にしなくて本当によかった。
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