一年間使っていたスリッパについに穴があき底が剥がれた。物としての寿命を全うした立派な最期である。感謝しつつ処分し、新しい物を購入した。
今度のスリッパは起毛素材。ふわふわですべすべだ。履きながらもしゃがみこんで撫でたくなるなめらかさ。
それを使い始めた日、ふと見下ろすと、ぽつりと何かついている。茶色くて丸い――ペットフードのかけらだろうか。何であれ新調したばかりのふわふわすべすべに異物をつけておくのは気持ちが悪い。腰を曲げてつまみあげる。
べたり。と嫌な感触がして。
納豆。納豆だった。わたしのふわふわすべすべがねばねばに!ねばねばに!ねばねばに!!
大騒ぎしたが、拭いたらすぐとれた。
つまんだ指の臭いはなかなかとれなくて参った。
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