ナイフを突き立てても突き立てても奴には何のダメージもない。
この得物では駄目だと気付くのに時間はかからなかった。
奴は動かない。逃げない。そのぶよぶよとした体をゆらしてこちらを見ている。
落ち着いてナイフを置く。ナイフのかわりの銛状の武器をおもむろに構え、言葉もなく奴に突き刺した。
ケーキを注文したら、ナイフとフォークがついてきたのだ。
切り分けて、さあ食べようと何度か突き立ててもなかなか刺さらない。
よくよく手元を確認したら、フォークではなくナイフで突いていた。
蛇足だが、「ナイフを持ち歩いている少年」は危険な香りなのに、「フォークを持ち歩いている少年」は、この食いしん坊さんめ☆と額をつつきたくなるのは不思議だ。どちらもそこそこ危ないのに。
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