とある田園地帯を通ったら、田んぼ一枚の短い辺と同じくらいの幅の巨大な看板があった。
「○○知事が田植えをした田んぼです!!」
「田植えをした」とは言うが、イベントでほんのちょっと苗を植えただけ。今年度限りで、来年はそんなことはないだろう。つまりこの看板は次の田植えまでの期間限定だ。
そもそも自治体の長が植えた稲だからとわざわざ見に来る人がいるだろうか。
それでも、看板は堂々と立っている。寒風にぐらぐら揺れながら。
その大きさ立派さがこっけいで。
面白くて、やがて。
いずれ、今年の夏あたりここを通って、看板の行く末を確認するのが楽しみになった。
上等の夏の着物をもらって夏まで生きようと思う人がいるくらいだから、この看板を次の夏に見るまでは生きようと決心した人もいるかもしれぬ。本来の存在意義がわからない看板だって何だって、役にたたないことはないのだ。
PR