寝ていたら、連れあいに「ホッキはどこ?」と聞かれた。
ホッキ?ホッキ貝?そんなものが自室にあるわけもない。またいつもの寝言だろう。そんなものはないと答える。
「そんなはずはない。この部屋においておいた。お前が食べたのか」と食い下がる連れあい。
夢うつつであらぬ疑いをかけられ、寝言で延々と問い詰められることは珍しくない。面倒なので「冷蔵庫にしまった」とでたらめを言ってあしらおうと試みる。
そうか、ありがとう。思いのほか簡単に引き下がる寝言師。
ストーブの熱で溶けたら困るものな。
溶ける?ホッキ貝が?
貝?何の話?貝なんか買ったの?
え。だってさっきからホッキって。
……ホッキではなく、「ポッキー」だった。
そういえば寝る前に食べかけのお菓子を片付けたよ。
そして連れあいはちゃんと目を覚ましていた。
半分寝ていたのはこちらだったようだ。わたしの場合は完全に覚醒していてもこんなものだが。
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