起こってもいないことについてあれこれ心配することは好きではない。起こったとき、または起こる見込みがあるときに備え始めればよいと思う。
しかし「パンとご飯、どちらが好きか」と問われたら何と答えるべきかは考え出すととまらない。答えは出ないまま考えるのを止める。こういった命題はもうひとつあって、それが「シュークリームに入れるのは、ホイップクリームかカスタードクリームか」ということだ。
シュークリームが好きなのだ。ホイップでもカスタードでも美味である。どちらか選択せよとはなんという残酷な問いだろうか。ただこれについては「けち臭いことを言わず両方いれるべき」という最高の回答がありうるのが救いだ。二つそろえばなお美味い。
先日「カスタードホイップ」と表示されたシュークリームを買った。
手に取ったときもその軽さに不審を抱いたが、一口食べるとやはりシューのなかはすかすかである。きつね色の大空洞の真ん中にころりと白いクリームが入っているだけだ。
そう。白いクリームだけなのだ。「カスタードホイップ」の前半にあたる部分はどこにもない。なんということだ。不良品をひきあててしまった。交換を申し出ようにも購入したスーパーは車で20分かかる。
見切り品のため半額で買えたものだ。割引分はカスタードクリームの代金だったとあきらめることにする。
クリームにたどり着くまで2、3口を経て、白いホイップ状の部分を食べる。
その時、自分はこのシュークリームが不良品でないことを理解した。
白いクリームは、カスタードの風味がした。
「カスタード(と)ホイップ」ではなくて「カスタード(味の)ホイップ」だったか……!
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