今住んでいる村では、資源ごみは指定のかごに入れて集積所に出すと決められている。収集車はかごの中身だけを回収していく。かごは使い捨てではないので、ゴミが収集されたあとに各自持ち帰ることになる。
犬の散歩から戻ったとき、今日出したごみを入れたかごをまだ集積所に取りに行っていないことを思い出した。すぐに行くべきだが、その前に犬に餌をやらなくては。餌の準備をしている間にかごのことを忘れては困るので、「かご、かご」と意識的に呟きながら動く。
かご、かご。……ごーみーの、かーごー♪
お、今のはイタリア民謡風だった。イタリア民謡といえば中学校でも習った。
べーにーちあらちれー♪ばるけったみーあ♪さんたーるーちあー♪さんたーるちーあーーー♪
適当だがこんな感じだった。イタリア民謡といえば、この曲もある。
おーそれみーお♪さたふろーって♪
オー・ソレ・ミオはアヴェ・マリアに似ている印象だったが、歌ってみると全然そんなことはない。
あーーーーべーーーーまりーーーーぃあーーーー♪
多分クリスマスの歌ではないと思うのに、これはクリスマスのイメージだ。クリスマスソングなら。
もーーろーーびとーこぞーりーてー♪
昔は歌詞の意味がわからず、「もろびと」とモロゾフは何か関係があるのかと思っていた。ではモロゾフから連想されるチョコレートの歌を。
……。
ちょっとすぐには思いつかない。歌を思いつかないならお菓子を食べればいいじゃない。
そして、家に入ってチョコレートとお茶を用意したところで、集積所にかごを取りに行っていないことを思い出す。
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