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野原の端を風が渡り、草は風の形に波立つ。
カモガヤは花粉をとばし、ナガハグサが頷き。丸く可愛いシロツメクサ。清楚で強かハルジオン・ヒメジオン。
春というには遅すぎて、夏というには熱の足りない。けれど歩く道はすっかり乾いている。
野に白い帯を描いてまた風が吹く。目の前に季節外れの綿毛が飛んでくる。何とはなしに手に取って、その手のひらを覗いてみると。
綿毛ではなく、蚊だった。
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起床後7時間半経ってから、服を後ろ前に着ていることに気づいた。
あれ?その間に近所の人に挨拶したり愛犬家と雑談したりお隣さんの犬と戯れたり義母と差し向かいで話したりしたよ……?
根に持つタイプなのではない。記憶力がいいだけだ!
ほこりが入らないようにと伏せたカップには、インスタントコーヒーとクリームの粉末が入っていた。
二日連続四時起きはわたしには無理だ。
お客様の中に買い物メモに「マヨネーズ」「にんじん」と並んで書かれた「32」なる数字の意味がわかる方はいらっしゃいませんか!?
読書量の少なさと対人スキルの低さがあいまって、日常会話で言葉がうまく出てこなくなってきた。「それはちょっとなんていうかあれだし」とぼかすべき事柄でもないのに、言葉全体にモザイクがかかる。加齢のせいもあるかもしれないがそんなことは信じない。
しかし適切な単語が出てこなくても力技で通じさせようとする人はいるもので。
「きょろきょろして、何を探しているの?」
「えーと、あれ。『みみみみむにゅむにゅ』」
「……綿棒ならそこの棚」
「そうそう、そうとも言う」
一般的にはそうとしか言わないと思うが。ちゃんと意思疎通できたのに何かアレな気分になったのは何故だろう。
つまづいたわけでもなく、まして転んだわけでもなく、段差のない平坦な道をただ歩いていただけで足首をひねったという現象をそんな経験が無い人にどう説明すべきか悩む。とりあえず足は冷やしておこう。
危険物安全週間という言葉にどうしても違和感がぬぐえない。
「あのカーブをまっすぐ行って」のようなすわりの悪さ。
隣村の商店街でスタンプラリーをやるらしい。加盟店舗で買い物をするとスタンプ一個。五個で景品と交換できる。キャンペーン期間は一週間だ。短いようだ が、その間観光客向けのイベントがあるらしいので、地元より外部からの訪問者を見込んだ企画なのだろう。当村に勝るとも劣らない寒村でありながら意欲旺盛 で結構なことだ。余談だが我が村には商店街なんてない。ふん。泣いてなんかいないぜ。
近隣のイベントであるし参加してみるのも面白そうだ。街並みが昭和レトロな商店街なので一度ゆっくり歩いてみたいとも思っていた。景品には興味はないが、偶然にもスタンプが集まってしまったときのために景品交換期間を確認しておく。
「景品交換期間
6月28日(イベント最終日) 13:00 ~ 14:00」
短っ。一時間。それは「景品交換期間」ではなく「景品交換時間」だ。
来るのか交換希望者。他人事ながらスタンプラリーの結果が心配である。
ちなみに景品はただいま売り出し中のご当地ヒーローの下敷き。
このイベント、何もかも未知数。
「銃声が聞こえた時間ですか?夜の9時30分です。びっくりして思わず時計をみたので確かです」
最近一日一話のペースで刑事ドラマを観ているのだが、目撃者が皆そろいもそろって重要事項の起こった時間を記憶している。その理由もたいていが「思わず時計を見た」だ。
そんなことがあるだろうか。何が起こったか慌てて見に行くとか、混乱のあまり何もできないとか、そのほうが自然な印象だ。尋常ならざる事態のときに時間を気にするとは思えない。やはりシナリオ進行上の都合というものだろう。
唐突に話は変わる。
昼間、わたしがのんびりとビデオテープの編集しているとき、どこかで大きな音がした。
ずぅん!と家が少し揺れるほどの音。
然る後の静寂。
寝ていた猫も飛び起きていた。
思わず時計を見た。10時15分。
あ。思わず、時計を、見てしまった。
いや。これは別に人間の本能とかではなく、毎日見ているドラマの影響だ。あの目撃者たちが「思わず時計を見た」と何度も言うからついすりこまれて。あれ は視聴者に何か起こったらすぐに時間を確認するよう仕向けるためのサブリミナル啓蒙活動だったに違いない。目撃者が全員時間を正確に覚えていれば、現実の 捜査もやりやすいだろうから。
さて、これで事件を目撃したときに有力な証言をする準備は整った。あとは二枚目の中堅刑事がわたしのところに聞き込みにくるのを待つばかりである。あまり物騒な事件ではなく、はぐれ牛が我が家の敷地の草を勝手に食んだとか、それくらいの事件でぜひ。ぜひ。
ちなみに、昼間の音の正体は結局わからず。音がした時間がわたしの記憶に刻まれたのみである。