銀色だったすすきが空の埃を掃ってぽわぽわになって。
空が澄んで、どこまでも澄んで。秋です。
道を行くと、休んでいたとんぼが一斉にふらふらと飛び、透ける翅の眩しい秋です。
ほの明るい明け方に目を覚ました。と思ったら、満月の夜半。
秋です。
芋が美味く、栗が美味く、菓子が美味く、何もかも美味く。いつも空腹。
まさに冬眠前です。
聞こえる破滅の足音。主に体重的に。
秋です。
日が暮れるのが早くなりました。夕食の片づけをするころにはもう暗くなっています。
歌など歌いつつ、ふと横を見ると、窓ガラスに映ったキモチノワルイ人と目があって気持ちがしおれます。
ガラスに映るのは室内。
本人は可憐な少女のつもりになっていい気分で家事をしています。現実なんて知らずにすめばそれが一番いい。
秋です。哀しい秋です。
長い夜が物寂しいのです。
好きな俳優が出演しているDVDをパソコンにいれます。
俳優の格好いいシーンの静止画をキャプチャします。何枚も何枚もとります。俳優の出ない場面は早送りです。
軽く3時間つぶれます。普通に本編を流して観るよりも時間がかかります。こんなはずでは。
とりこんだ静止画のコントラストを調整して見栄えをよくしているうちに、さらに2時間経過。
また夜更かししてしまいました。もっと有意義な時間の使い方もあったのではないでしょうか。ちなみにできた画像を、自分のパソコンの壁紙にしたいのですが、恥ずかしくてできません。誰も見なくても恥じらいはあるのです。
秋です。
「ちいさい秋みつけた」は大好きな歌ですが、曲調も歌詞も晩秋の香りがします。
でも「大きい秋みつけた」や「いまさらだけど、ちいさい秋みつけた」では詩情が足りません。これでいいと思います。
だれかさんが、だれかさんが、だれかさんが、みつけた、秋です。
薄暗い明け方に目を覚ました。と思ったら、秋雨の午前11時。桁違いどころか単位違いのとんでもない寝坊です。
秋です。
稲穂の海に、刈り取った陸地があらわれだす秋。
緑は思い出の色に変わりつつあり、村ではもう冬支度。さわやかに慌しくやわらかに。
空気は透けて空は澄み、どこまでも澄み。秋です。
秋です。
あなたの街も秋ですか。
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