県境を越えて秋田県に入る。
自治体の境によくある「ようこそ秋田県へ」という看板が目にはいった。「ようこそ」の文字の下には、秋田は訛る、と書いてある。
確かに東北は方言が豊かなイメージだ。標準語でない言葉はあまり洗練されていないと考える人もいるようだが、訛りはその地方の文化。文化に優劣などない。むしろそれは誇るべきもの。
だからだろう。秋田はあえて、我々は訛っています、と宣言する。潔い。自分たちの言葉に誇りを持っているのだろう。
その日は秋田の宿に一泊した。
地方ニュースを見ていると、秋田県のキャッチフレーズが決まりました、とアナウンサーが言う。画面に現れる今日見たばかりのフレーズ。
「秋田はなまるっ」
キャスターは「秋田花丸」と発音していた。
花まるか!幼稚園のとき、先生がよく描けた絵につけてくれたあれだ。
わたしのような人がたくさんいたらしい。何年か後に同じ看板をみたが、「秋田花まるっ」と直されていた。
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