しばしのまどろみから目覚めたわたしを、男が見下ろしていた。
男は、笑いの形に唇をゆがめると、持っていた棍棒のようなものを高く掲げ、そのままわたしの頭に振りおろす・・・・・・!
男=連れあい。笑いの形の唇=ふざけて笑いながら。棍棒のようなもの=コーラのペットボトル。
連れあいは面白半分だったので、ドメスティックバイオレンス?!と驚くには及ばない。いつもの悪ふざけだ。頭にあたる直前でスピードを落としていたし。
とは言うものの、1.5リットルのペットボトルは結構痛かった。
1.5リットルといえば、水ならば1.5キロである。コーラの比重が水より重いか軽いか知らぬが、頭にごつんと当てられればそれなりにダメージがある。
その旨抗議するが、連れあいはにやにや笑うばかり。
なおも文句をいうわたしに適当に返事をしながら、連れあいは先ほどのコーラを飲もうと、ボトルの蓋をあける。
ぷしゅー とペットボトルの口から音がして
こぽこぽ と中身がふきだした。
高いところから低いところへの高速の位置移動。それはすなわち「振る」ということ。
そしてコーラは炭酸水。炭酸水を振ればどうなるかは自明の理。
慌てる連れあい。笑顔のわたし。
その日わたしは生まれてはじめて、天罰がくだるところを目撃したのだ。
神様はいるのかもしれぬ。
コーラがこぼれた先が、わたしの布団であったことが気にはなるが。
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