明るいテレビ画面を通り過ぎる黒。黒。漆黒。喪服の人の列。誰かの告別式であろう。沈鬱な表情。沈痛な言葉。死者を悼むナレーションが映像にかぶる。
しかし、その画面の右上には「人の多い場所で運命の出会い」。
訃報かと思ったら、誰かが誰かに出会ったニュースなのか。結婚報道か熱愛報道か。しかしその出会いの場が告別式とはいささか不謹慎ではないか。事実だとしても真昼間からテレビで堂々と流すようなことだろうか。
憤慨しつつ観ていたら、問題の文字が変わった。「おとめ座」。さらに続けて「積極的なアピールが幸運の鍵」。画面は依然として黒の葬列を映している。
しばらく観続けてやっと、この番組はどんな話題の時も常に画面の右上に占いを表示しているのだと理解した。ただ、占いがここまで重要な扱いを受けている理由はどうにも理解し難かったが。
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