休日に競馬場に行ってみた。こういうところに対するわたしのイメージは70年代ドラマで止まっている。階段状の狭い座席に帽子で紺のジャンバーの年配の男性を中心とした阿鼻叫喚の群生、そんな場所だと思っていた。
ところが実際に訪れたところ、広々とした前庭、掃除の行き届いた建物、意外や多い家族連れ、遊具の豊富な公園、みはるかす先より駆けてくる馬、どれもこ れも予想外だった。もう70年代ではないのだ。21世紀を甘く見ていた。重たそうな馬が軽やかに走るさまは美しかったし、併設の屋台は値段は手ごろで美味 だった。ピンポン玉より大きいシューマイ、串が折れそうな重さのジャンボ焼き鳥、おいしゅうございました。飲食コーナーではお茶が飲み放題なのもすばらし い。馬券は買わなかったが十分楽しめた。
そんな競馬場に通うのを趣味としていたある男性との一問一答。
「競馬ねえ……。以前はよく行ったけど、今はやめた」
そうなのですか。何となく足が遠のいたのですか。
「いや、あれさ、太るじゃん?」
は?競馬で太りますか。ずっと座って馬を見ているから?
「ひとつレースが終わると休憩があるでしょ。暇だからジャンボ焼き鳥食べるでしょ」
あの150グラムはありそうなあれですか。
「で次のレースが始まって終わるでしょ。焼き鳥食うでしょ」
はあ。
「第三レースが終わって、焼き鳥でしょ。もうおなかいっぱいでさ、帰ろうって思ってさ」
え。
「太るんだよなあ。競馬」
それは競馬のせいではないと予想します。
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