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猫の話。注意。
名前を知らない猫と接触するときは「ねこ」「くろねこ」などと呼びかけているのだが、人間に置き換えると「にんげん」「白くつしたにんげん」と声をかけ ていることになりいささか礼を失するように思われるのだ。相手は知己ではないのだからこれはまずい。親友相手でも駄目だ。もっとこちらが害のない善良な市 民であると相手に認識してもらう呼び方がないか頭を痛めている。親しくない猫に逃げられるのは二人称の問題ではない気がするが、原因となりうるものは取り 除き、楽しいライフwith猫をおくりたい。
あ、もちろん本命はお前だよ。当たり前だろう。(飼い猫にむかって)
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他人の部屋に入るときには、たとえ主がいなくても一言挨拶をする。「失礼します」。
犬を連れて道路を横断するときは、犬に一言声をかける。「渡ります」。
今日、犬と道路を渡ろうとして出た言葉が「失礼ります」。
間違えた。混ざった。しかも噛んでるようにしか聞こえない。
ストーブをつけたら部屋が暗くなった。ブレーカーが落ちたかと見回したが、居間からテレビの音が聞こえてくる。
原因について考察した末の結論。ストーブをつけるつもりで電灯のスイッチを消してしまったようだ。
ストーブのスイッチはストーブに付属。照明のスイッチは天井からぶらさがっている。何をどうしたら間違うのかは多分永遠に不明。
久しぶりに会った親戚に「大きくなったねえ」といわれた。
前回会ったときにはもう20歳代半ばだったので、身長や顔立ちはそんなに変わっていないはずなのだが。
うん。体重がね。1.5倍くらいになったからね。それのことだね。「太った」という言葉を使わない優しさが泣ける。
少し前に好きなアーティストのライブに行って以来、そこで演奏された曲を聞くとつい体が動いてしまう。「HEY!」とか「LET'S GO!」でつい拳をふりあげてしまうのが特に困る。箒や包丁を持っているときに間違いが起こりそうで怖い。聴いている音楽が周りにも聞こえていれば、音楽 に興奮するあまりの発作的な犯行、もとい、行動だとわかってもらえるだろうが、音はイヤホンからしか流れていないのだ。はたから見れば黙って掃除や料理を していた人間が、突然得物を振り回し始めるわけだ。今のところ誰にも目撃されていないはずだが、踊るのに夢中で通行人に気づいていないだけかもしれない。 そろそろ不審者情報に載るのではとびくびくしながら、今日も庭で独りライブ。
不定期連載。連れあい寝言メモ。
朝、布団の周りを軽く片付けていたら、寝ていた連れあいがむっくりと起き上がって尋ねてきた。
「家電リサイクルってどうやるんだっけ」
電話で予約して業者に来てもらってお金と一緒に渡す。最近壊れたレンジを捨てるの?レンジは家電五品目に入っていないよ。簡単に説明する。
「レンジじゃない。オーブン!」
怒られた。オーブンも五品目のうちではないのだが。
「五品目ってなんだっけ」
テレビ、洗濯機、エアコン、冷蔵庫、あともうひとつは忘れた。
目をとじて黙考する連れあい。思い出そうとしているのだろうか。しばらく考えた後、薄目をあけて答えをだした。
「……福神漬け?」
福神漬けのどこに家電の要素とリサイクルの余地があるのか教えてほしい。
ここに至ってやっと、自分の話し相手が寝ぼけていることに気づいた。だって、起きあがって座って会話している状態でも夢を見ていられる人間が、自分の身近にいるとは思わないではないか。普通は。
家の前を携帯電話会社の車が通っていった。
あの会社の支店は近隣市町村にはない。かなり遠くから来たのだろう。営業だろうか。不況の折大変なことだ。
よくよく考えると近隣市町村どころか、ここしばらくあの会社を見たことがない。というより、今もあっただろうか、あの会社。
いや。あの会社、すなわち
J-PHONEはもうなくなっている。
さっきの車にペイントされていたロゴは、「
JP」だった。
地方ニュース「家庭での牡蠣の消費拡大を図ろうと、牡蠣を使ったメニューの発表会が開かれました」
我が家の食卓に牡蠣が上らないのは、メニューを思いつかないからではないのだが。
虫についての不快な描写があります。苦手な方はご注意ください。
落ち葉を集めていると、細く小さな芋虫のようなものがいた。何匹も集まって団子状になっている。あちこちに同じように生息しており、珍しいものではないようだ。少々気持ち悪いがあまり構わず葉と一緒に捨てる。
町生まれ町育ちのわたしが虫に対して大騒ぎしないことは、現在住んでいる田舎においてもう少し褒められてもいい。家の中に虫が入ってきたときなど、他の 家族のほうが騒がしいくらいだ。歓迎されざる訪問者を捨てるのは、大抵わたしの役目である。虫が平気という特性もがさつ・鈍感のうちと認識され、評価の対 象にならないのかもしれない。
それにしても他の家族の虫嫌いはどうだ。ずっとこの自然豊かな村で暮らしてきたのだろうに解せない。実はこの村は、生態系から解放された整備された都会 だったのではないか。しかし十年ほど前の火山の噴火で、超文明をほこった都市は一夜にして焦土となり、なんか色々な陰謀で存在は抹消され農村となった。そ の大都会の生き残りが我が家の家族である。それは虫も苦手だろう。完全に管理された幻の都市に虫などいなかったのだから。
妄想はここまでにして。
馬鹿げた空想でないかつての我が家には鶏小屋があったそうだ。小屋には鶏だけでなく色々な鳥がいた。思い出話になったとき、義妹が他の家族に尋ねた。
「うちにさ、ダチョウいたよね?」
ダ、ダチョウ……!?目を白黒させるわたしをよそに、他の家族は大笑いする。そんなものいるわけねえべ、ないない、七面鳥じゃないのか。
七面鳥はいたというだけですごいな。でも義妹はなおもくいさがる。
「いたよー。乗って遊んだ覚えがあるもん!」
そんなはずないって、馬鹿じゃねえの、いないから。家族はますます大爆笑。
結局、義妹以外からダチョウがいたという話は聞けなかった。
義妹がいたと言うのなら、ダチョウはいたのだろう。小さな兄妹がかわるがわるに乗って遊んだに違いない。いたという証拠もいないという確証もないのなら、信じるほうが面白いではないか。
木の葉が落ちた庭を見渡して、ダチョウに乗って駆ける少女を幻視する。それを笑って追いかける小さな兄もいる。失われた大都市よりはずっと心和む風景だ。
そして最速の鳥が駆け回れるほどの庭はあまりに大きく、落ち葉掃除はまだ終わらない……。
大変汚い話。ご注意ください。
犬小屋の周りの落ち葉を集めて、手押し車に積もうと手と腕をめいっぱいつかって抱え込んだら、その中に犬の「おとしもの」がまぎれこんでいて……ぎゃー!