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「ひどいよね」
彼は憤慨し、そして嘆息した。
「助けてあげて」
彼は言う。わたしに言う。
「ツックたちを助けてあげて」
わたしは渋々起き上がり。
はだけている連れあいの布団を整えた。もちろん彼は寝ている。説明するまでもなく今までの言葉は寝言だ。
寝ている間に何をしゃべろうと勝手だが、無理やり人を起こして寝言を聞かせるのはやめてほしい。日記に書いてほしいとしか思えない。なんだ「ツック」って。何者だ。
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万物みな凍り、冬。音も光も氷を一枚隔てたような冷たさ。
水を含んでいたタオルはボール紙のようにしなやかさを失っている。干していた形のまま固まっているのだ。
朝にお湯を入れていたバケツは、誰も触らぬまま昼過ぎには氷がはっている。
そのバケツからこぼれたらしい氷のかけらが、数日前からとけもせず、するどく美しく玄関にばらまかれたままだ。掃き掃除の際に集めると、ちりちりとガラスのような音をたて。
って、これ、氷ではなくて、ガラスそのものだった。
そういえば年中つるしているガラスの風鈴がなくなっている。最近音も聞いていない。
つまり数日間、玄関先にガラス片が散らばったままだったということか。誰にも怪我がなくてよかった。そしてどうして誰も気づかないのだ。
ようやく片付けたので、今度の宝くじは当たると思う。掃除をすると運気があがると信ずる者としては。風鈴が無事だったころから当たったことはないのだが。
食料品店が何を言い出すのかとか、今年もあと半月ほどなのに今更とか、実は誰でもいいのではないかとか、色々考えたスーパーのチラシの見出し。
「太宰治生誕百周年記念セール!!」
乾いた洗濯物をとりこんで、とりあえず床に放り出す。さてたたむぞ畳んじまえと気合をいれて座ったところまでは覚えている。
気が付いたら、着替えていた。
衣類を前にして条件反射的に服を脱ぎ、ほとんど無意識に洗いたての服を着なおしたようだ。説明されてもわからないだろうが、自分でもどうしてこうなったのかわからない。服はさっぱり。理由はさっぱり。
今日の『暴れん坊将軍』。
将軍「○○(悪者の名前)、余の顔、見忘れたか」
悪者「……?……ッ!う、上様!」
将軍「○○、勘定奉行の要職にありながら(以下罪状の説明)。潔く腹を切れ!」
悪者「く……!ええい、こやつは上様を騙る狼藉物じゃ!」
定番の流れだったが、上様は一言も自分が将軍だとは言っていない。勝手に上様だと思って勝手に偽者だと騒ぐのはいかがなものかと今更思う。
ほしい物があるらしい弟が、母に交渉を試みる。
「お母さん、お金ちょうだい。おつりは返すから」
譲歩していそうで微塵もする気がないところが高度だ。ちなみに融資は断られていた。
まったくもって空腹であったので、食パンを焼いた。バターをぬって台所で食べる。食事への敬意を表すには居間で座って食べるべきだが、わたしにとって トーストをわざわざ焼くという行為は間食の中ではかなり業が深いので、居間という公共の場に行くことははばかられる。しかし自室では猫が分け前を求めてく る。猫にこんなカルマを背負わせるわけにはいかない。やはり台所で食すよりない。
台所には椅子がない。立って食べると窓からその姿が見えてしまう。流しの前の床に直接座っていただくことにする。行儀が悪いので、せめてもの償いとして正座した。床が冷たい。
トーストはあたたかい。金色のバターと蒸気を含んだパン。美味い。腹が減っているときは何でも美味いというが、これは空腹という条件を差し引いてもおいしい。
根拠はまったくないが、トーストの真ん中はとりわけ美味だと思う。耳に干渉されない柔らかさ。具がのっている場合はそこが一番の密集地であることも多い。食パンの一等地である。心を込めて愛をこめて期待をこめてその黄金にかぶりつこうと口をあけたその瞬間。
真正面のドアを義母が開けた。床に正座してトーストの中心をを今まさに食べんとするわたしと、義母が相対する。
……。
……。
……。
えーと。
お義母さんも、召し上がりますか?
不定期連載。連れあい寝言メモ。
ある深夜。
「カレーライス……」
次の日未明。
「俺、カレーライスにする」
明けて朝、起こしたとき。
「ええっ!俺のカレーライス、まだ来てないのに!」
どれだけ食べたいのか。
おしらせ1
来週一週間、当日記の更新を休みます。再開は14日月曜日の予定です。
明日は更新します。
20時追記:再開の日付が間違っていたので訂正しました。
おしらせ2
サイト上の画像をあちこち消しました。表示されなくても不具合ではありません。多分。
URLが変わったページがあります。表示されなくても不具合ではありません。多分。
リンクページもすっきりさせました。少ししか表示されなくても不具合ではありません。多分。
おしらせ3
気軽に書くよ!とはりきって借りた
補遺ブログがなかなか気軽にかけないので、流行の
Twitterに登録してみました。今度こそ軽々気軽に軽快に書くんだ……。
文章の重要な箇所をマーキングしようとペンをとり線を引く。
蛍光ペンと思ったそれはサインペン。しかも黒。
一番読みたい部分が塗りつぶされた。
マニアック(おたく系)な話題。ご注意ください。
今更ながらメイド喫茶に行った。店員さんの服がミニスカートのメイド服に獣耳と尻尾付属であること(耳としっぽフェアだったらしい)以外は普通の喫茶店 で安心する。ひとつ承服しかねるところをあげるとすれば、メイド服はロングスカートであるべきだ。労働における禁欲の美。
メニューも取り立てて珍しいものではなかった。甘味が充実しているのがすばらしい。プリンを注文する。
メイドさんが注文品をテーブルを置くその瞬間「あっ」と小さく声をあげて
「すみません。スプーンを忘れてしまいました。今お持ちします」
慌てて奥へ戻っていった。
同行者全員が顔を見合わせる。
「ドジっ娘?」
「ドジっ娘だ」
「あれがドジっ娘か」
「なるほどドジっ娘」
メイド喫茶は、ささいな間違いは演出として愛される寛容な空間だった。
わたしも黒ワンピースに白エプロンに猫耳装備で家事をしたらもうすこし許されるだろうか。四十路目前だけど。